大学授業料無償化とはどんな制度なんでしょうか?
簡単にいうと名前の通り、大学の授業料を無料にしようという制度です。
正式名称は高等教育無償化といいます。
ここでは大学授業料無償化ができた背景から、どんな制度なのか?また支給金額や対象者、申請方法、財源、いつから開始するのかについてまとめましたので参考にして下さいね。
大学授業料無償化が出来た背景
教育無償化は、安倍晋三首相が2017年秋の衆院選で掲げた目玉公約の一つです。
現在の大学無償化の内容・案とは
検討中の案によると、高等教育では、住民税の非課税世帯の学生を対象に、国立大学の授業料を原則無料とする方向で話が進んでます。
国立大学よりも授業料が高い私立大学では、国立大と授業料の平均額を比べ、その差の半分ほどを国立大の免除額に上乗せする方針です。
高等教育とは?
高度の知識を授けるとともに、専門的職業に必要な知識・技術を授ける教育の総称です。
日本の高等教育機関には次の5つのものがあげられます。
いつから始まるの?開始時期
大学無償化の対象者は年収380万まで3段階
住民税の非課税世帯の学生を対象⇒国立の授業料無料・私立は今後決定
非課税の世帯は年収およそ250万円未満の世帯です。
例ですが、4人家族で子ども2人のうち1人が国立大に進学した場合でみてみます。
- 住民税非課税世帯には授業料と入学金の全額を免除
- 年収300万円未満の世帯には住民税非課税世帯の支援額の3分の2を支給
- 年収380万円未満の世帯には3分の1をそれぞれ支給
私立大学の無償化はどうなる?
私立大学の場合は国立大学の授業料に一定額を加えた額を上限に支援を行い、生活費についても、返済のいらない給付型奨学金を支払うとなっています。
資産があるともらえない?!
ただ、所得が少なくても、一定の資産がある場合は、支援の対象から除外するとしています。
大学無償化の支給金額
非課税の世帯の場合(年収250万円まで)
- 国立高校の授業料が免除の場合 年間の学費54万円が無料
- 私立大学の場合 国立大と授業料の平均額を比べ、その差の半分ほどを国立大の免除額に上乗せする方針
年収350万円未満の世帯の場合
年収およそ350万円未満の世帯には国立大学で授業料の半額程度、授業料が国立より高い私立大学でも授業料を一部免除する予定。
申請方法
今後決定
高等教育無償化の財源
高等教育無償化(大学授業料無償化)の財源は、2019年10月にアップする予定の消費増税の税収増でまなかい、増税後に実施する予定です。
高等教育の無償化に8千億円弱かかるとか!結構な税金が投入されますね。
大学無償化のメリットとデメリット(問題点)
大学無償化に関しては、批判の方を多く耳にします。
というのもお金で対象者を区切ってしまっているからです。
現在、奨学金や特待生制度は、給付型(返さなくていい)か無利子の貸与型が多く、高校時代の学業成績や入試で一定レベル以上の得点を獲得することが、受給条件として定められていることが多いんです。
これにより勉強をがんばっている優秀な生徒が集まります。
この高等教育無償化(大学無償化)の制度では、高校時代どのようにすごしていても家庭のお金がなければ大学にいけてしまうという意味不明の制度になってしまいます。(どんなレベルの低い私立高校でも対象となれば)
もちろん家庭にお金がなく、勉強したくても大学にいけない生徒にはこういう制度は必要だと私は思いますが、「どこの大学でもとりあえず入れればいい」という高校生がこの制度を利用したら本当に税金の無駄遣いだと思います。
今でも奨学金や学生ローンを返済し続けている世代からも不公平だという声が上がっています。
やはり「低所得者だからかわいそう、という理由で大学無償化はおかしい、成績優秀者のみにすべき。」という声もありります。
一方で、海外、特にヨーロッパでは国公立大学の学費が無料のところも多く、日本もそれにならうべきだ、教育の機会が均等に広がるのはいいことという人もいます。
私もいろいろ思うところはありますが、私立大学には授業料無償化はあまり必要ないのではないかとおもいます。
もともとお金がなくても優秀な生徒には奨学金や給付金いった大学独自の制度を充実させている私立大学が多いからです。
この大学無償化制度では、国公立大学への進学で成績優秀者に門戸を開いてあげるといいのではないかと考えています。
とはいえ、国の制度で決まっていくので、それをうまく利用して勉強して夢をかなえたり自分の成長に使って欲しいなとも思っています。
やはり教育って大事ですから。
ここでの大学無償化のさまざまな情報をしっかり利用して下さいね。
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